Volume 06, No.3 Page 192
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational News
◎平成13年2~3月の運転・利用実績
SPring-8は2月7日から第2サイクル、3月7日から第3サイクルの運転をそれぞれ4週間連続運転モードで実施した。第2~3サイクルでは挿入光源のrf-BPMによる停止や冷却水流量低下による停止、RFのサーキュレーターアークによる停止等があったが順調な運転で、総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は約1.0%であった。
放射光利用実績については、実験された共同利用研究の課題は合計255件、利用研究者は1047名で、専用施設利用研究の課題は合計77件、利用研究者は331名にのぼった。
1.装置運転関係
(1)運転期間
第2サイクル(2/7(水)~3/ 2(金))
第3サイクル(3/7(水)~3/30(金))
(2)運転時間の内訳
運転時間総計 約1113時間
①装置の調整及びマシンスタディ 約153時間
②放射光利用運転時間 約951時間
③故障等によるdown time 約9時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム=②+③)に対するdown timeの割合 約1.0%
(3)運転スペック等
①第2~3サイクル(マルチバンチ運転)
・160 bunch train×(12-1)
・定時入射 1日1回(15時)
・蓄積電流 1~99mA
(4)主なdown timeの原因
①地震時の軌道の変動によるInter lock
②挿入光源rf-BPMによるInter lock
③冷却水の流量低下によるInter lock
④機器の誤操作によるInter lock
⑤SR-RFサーキュレーターアーク
(5)トピックス
①第2サイクルから、4週間連続運転モードのマシンスタディについては原則的にサイクルの第3週目の月~水曜日に行う。
②第3サイクル(3月24日)での地震後の影響について、全系の加速器の点検・確認、管理区域内の遮蔽等の点検・確認を行い異常の無いことを確認した。
2.利用関係
(1)放射光利用実験期間
第2サイクル(2/8(木)~2/19(月))(2/21(水)~3/2(金))
第3サイクル(3/8(木)~3/19(月))(3/21(水)~3/30(金))
(2)ビームライン利用状況
稼働ビームライン
共用ビームライン 17本
R&Dビームライン 3本
理研ビームライン 3本
原研ビームライン 3本
専用ビームライン 6本
加速器診断ビームライン 1本
共同利用研究課題 255件
共同利用研究者数 1047名
専用施設利用研究課題 77件
専用施設利用研究者数 331名
(3)トピックス
①第3サイクル(3月24日)での地震後の影響について、全ビームラインの機器及びハッチ扉等の点検・確認を行い異常の無いことを確認した。
3.ニュースバル関係
ニュースバルの第2~3サイクルは、順調に利用運転(焼き出し運転含む)及びマシンスタディ等を行った。
(1)運転期間(土日は基本的に運転停止)
第2サイクル(2/8(木)~3/ 2(金))
第3サイクル(3/8(木)~3/30(金))
◎今後の予定
(1)4月4日から6月29日までサイクル間の運転停止期間・中間運転停止期間をはさみ、4週間連続運転モードの運転を3サイクル(第4~6サイクル)行う予定である。運転条件については決定しだい、ユーザーに報告する。