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Volume 05, No.6 Pages 416 - 417

6. 告知板/ANNOUNCEMENTS

バイオセーフティ規程の施行について
Bio – Safety Standard at SPring-8

 安全管理室長 多田 順一郎

 財団法人高輝度光科学研究センター

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 SPring-8の利用が拡大するにつれて、“感染性を有する試料”を使用する研究が、SPring-8でも行われる可能性が出てきました。他の研究者も作業している実験ホールで“感染性を有する試料”を取り扱い、別の研究グループが同じ実験ハッチを引き続いて使用することを考慮すると、そうした試料の取り扱いには、通常の生物実験室とは異なった配慮が必要になります。また、その安全対策には、SPring-8が周辺地域の水源地に立地し、周辺が農業地帯である点も考慮する必要があります。


 JASRIでは、外部の専門家を含む“バイオセーフティ委員会”を編成し、“感染性を有する試料”を用いる研究の際に必要な安全措置を検討してきました。今回、委員会の検討結果を、“バイオセーフティ規程”とその細則等として制定致しましたので、生物試料を用いる放射光利用研究を計画されているユーザーは、SPring-8のホームページに公開されている規程をご確認下さいますようお願い致します*。なお、通常の公募課題は、安全審査の段階で本規程に基づく手続きの要否を判断し、申請者に結果を通知する予定です。従いまして、生物試料を使用する実験を申請するユーザーは、試料の性状をなるべく詳細に記載されますようお願い致します。


 “感染性を有する試料”である①ウイルス等、②細菌等、および③原虫等のレベル分類は、バイオセーフティ規程の付表に、“ヒトに感染性を有するもの”と“動物に感染性を有するもの”のそれぞれについて、アルファベット順に示してあります。ただし、感染実験の場合には、表にあるものよりレベルが1段階高くなりますのでご注意下さい。このレベル分類は、厚生省国立感染症研究所および農林水産省家畜衛生試験場の規則に準拠したものです。このレベル分類表には、植物に対して病原性を有する試料の記述がありませんが、SPring-8では、それらのものについても、その伝搬性などに応じた安全措置をお願いすることにしています。


 SPring-8には、レベル2までの試料しか持ち込むことができません。また、現時点で、レベル2の試料の取り扱いに対応する設備は、大阪大学蛋白質研究所専用ビームライン(BL44XU)に建設中のものしか計画されておりません。従って、共用ビームラインで、こうした試料を使用する場合には、予め設備面での整備が必要となります。


 SPring-8で“感染性を有する試料”を使用する場合、実験責任者は、予め試料の取り扱い等に関する具体的な安全措置を記した“マニュアル”をご提出下さい。バイオセーフティ委員会は、その安全措置の適否を審議し、必要な場合には、安全管理室より追加措置をお願い致します。マニュアルに記載すべき事項は、ホームページの“大型放射光施設バイオセーフティ細則”をご覧下さい。ホームページには、参考のためにマニュアルの雛形も載せてあります。ご不明の点は、安全管理室までお問い合わせ下さい。


 なお、試料の持ち込みに際しては、「化学薬品、生物試料等持ち込み承認申請書」を事前に御提出いただいておりますが、試料の安全審査で疑義が生じたとき、対応していただく時間がないと、持ち込みを承認できない場合がありますので、“持ち込み申請書”は、規程の“持ち込み10日前”よりもできる限り早目にご提出下さい。(図参照)


* http://www.spring8.or.jp/JAPANESE/user_info/lab.html





図 生物試料の持ち込みに関して



多田 順一郎 TADA Junichiro

(財)高輝度光科学研究センター 安全管理室

〒679-5198 兵庫県佐用郡三日月町光都1-1-1

TEL:0791-58-0874 FAX:0791-58-0932

e-mail:tada@spring8.or.jp



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794