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Volume 02, No.2 Pages 1 - 14

1. ハイライト/HIGHLIGHT

シンクロトロン現状報告
Current Status of SPring-8 Synchrotron

米原 博人 YONEHARA Hiroto

日本原子力研究所・理化学研究所 大型放射光施設計画推進共同チーム 加速器系グループ JAERI-RIKEN SPring-8 Project Team Accelerator Group

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1.はじめに

 大型放射光施設SPring-8は、国内・国外で近年10数年前から基礎研究および応用研究ともに盛んに行われている放射光利用を進めるための研究施設であり、欧州ESRF、米国APSと並び3ヵ所ある大型放射光施設の一つである。これらの放射光施設は、ほぼ光速の電子あるいは陽電子(以降、“電子”で代表する)が磁石によって軌道を曲げられる時に発生する放射光を取り出し、この光を利用する。このため、直接的な放射光光源となる電子蓄積リングは光源の強度と安定性を重視するため、電子を所定エネルギーまで加速し供給するためのシンクロトロンとさらに電子ビーム生成のためのリナックを必要とする。したがって、このような大型放射光施設は、蓄積リング、シンクロトロン、リナックなどを中心とした加速器の複合設備と放射光を利用した実験を行う設備からなる。全体の配置を図1に示す。本文は、これら加速器設備のうち、シンクロトロンと蓄積リングまでのビーム輸送設備(Beam Transport from Synchrotron to Storage ring;以降“SSBT”と称す)について報告する。特に、シンクロトロンについてはビーム・コミッショニングの現状も紹介する。

 

図1 SPring-8施設配置図

入射器であるリナックとシンクロトロンと放射光光源である蓄積リングは各棟に収納されている。

入射器のグランドレベルは蓄積リング棟のグランドレベルより約10 m低い。

 

 

2.基本性能[1][1]例えば、
米原 et al, “大型放射光施設(SPring-8)シンクロトロンとその関連設備の設計検討(2)”, JAERI-memo 03-352(in Japanese).
米原 et al, “大型放射光施設(SPring-8)ビーム輸送系とその関連設備の設計検討(2)”, JAERI-memo 03-367(in Japanese).
H. Yonehara et al, Proc.1993 Particle Accelerator Conference, p.2039. H. Suzuki et al, Review of Scientific Instruments, 66(1995)p.1964.

 本施設の加速器設備構成の検討から、リナックの入射ビームエネルギーは、電子ビームの場合1 GeV、陽電子ビームの場合0.9 GeV、蓄積リングの所定エネルギーは8 GeVである。本シンクロトロンは蓄積リングに対するブースターであることを最大の目的としている。シンクロトロンのラティス構造は、アパーチャが広くとれる、ビーム収束に使用する電磁石の台数が少なくできる等からFODOとし、このベータ関数、イータ関数を図2に示した。高周波加速空洞は、入力電力に対する加速効率を重視し、スロット結合型5連加速空洞を採用した[2][2]H. Suzuki et al, Proc.8th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Saitama, (1991)p.113.。大電力クライストロンは、高エネルギー物理学研究所で使用されている型が本計画の要求に合っており、これを使用する。基本高周波は508.58 MHzであり、蓄積リングで単バンチ運転を行うことを考慮し、同一の発信器による高周波508.58 MHzでシンクロトロンと蓄積リングの高周波加速空洞を運転する。リナックからの電子ビームをシンクロトロンに入射するための入射用電磁石系は、出射用電磁石系に比べ軌道変更するためのビームエネルギーが低く、設置するためのスペースが短くて済むので、高周波加速空洞と連続した直線部に設置した。このため、全体として長直線部を2ヵ所もつ周長396.12 mのレーストラック状とし、基本セル40とした。基本セル40の内、長直線部3セル×2、ミッシング・ベンド部1セル×4、ノーマル・セクション部15セル×2を占める。シンクロトロンの電磁石、高周波加速空洞の配置と真空排気システムの配置(ブロック図)等を図3に示す。

シンクロトロンのパラメータを表1に示す。

 

図2 シンクロトロン基本セルのベ-タ関数とイ-タ関数

 

図3 シンクロトロン本体全体配置図

電磁石、高周波加速空洞等の配置を示す。リナックからの電子ビ-ムは図の上方の入射用パルス電磁石系により入射し、8 GeVまで加速された後、図の下方の出射用パルス電磁石系により、シンクロトロン軌道から出射軌道に移す。

 

表1 SPring-8シンクロトロン性能諸元

Injection Energy 0.9~1.0 GeV
Max. Beam Energy 8.0 GeV
Circumference 396.12 m
Emittance ~200 nm・rad
Momentum Width ~0.1%
Cell/Super Periodicity 40/2
Normal Cell 30
Dispersion Suppressor 4
RF Section 2
Injection Section 1
Extraction Section 2
Straight Cell 6
Tune Value (νxy) 11.73/8.78
RF Frequency 508.58 MHz
Harmonic Number 672
Max. Acceleration Voltage 18.7 MV
Max. Power of Klystron 1.2 MW
Number of Klystron 2

 

 本シンクロトロンは、1 GeV入射から8 GeVまでの加速および出射を1秒間隔で繰り返すことを要請され、蓄積リングの単バンチ運転時に入射時間を短縮するための方策を考慮した結果、台形波状の加速波形とした。1 GeVの入射条件の期間(以降、この期間のことを“フラット・ボトム”と称す)を150 ms、加速期間を400 ms、8 GeV出射条件の期間(以降、この期間のことを“フラット・トップ”と称す)を150 ms、減速期間を300 msとした。ブースターシンクロトロンでは入射エネルギーが低く、ビームの効果的な放射減衰は期待出来ないため、同一バンチへの多重入射は実効的ではないので、蓄積リングの単バンチ運転時にはシンクロトロンでは対称なバンチ位置にある8ヶのバンチにビームを入射し、蓄積リングの特定の1バンチに入射できるタイミング設備を構築した。

 SSBTはシンクロトロンで8 GeVまで加速した電子ビームを蓄積リングまで輸送する設備である。シンクロトロンは蓄積リングに対して約10 m低い場所に建設しており、この高低差を利用し、SSBTのビームラインは、蓄積リングの地下で蓄積リングのビーム軌道を横切り、蓄積リングの内周に入ってから立ち上がり、内側から蓄積リングに接続する。蓄積リング入射用電磁石系の直前までが、SSBTである。SSBT系のビーム・シミュレーションの一例を図4に示す。シンクロトロンから出射する時のビーム位置、パルス電磁石の再現性を各々±0.2 mm、±0.2 mrad、±1×10-3の範囲内であれば、蓄積リングの入射用電磁石直前では、各々±0.2 mm、±0.2 mrad以内に輸送できる設計とした。SSBTの磁石パラメータを表2に示す。

 

図4 SSBTビ-ムシミュレ-ション

SSBTでビ-ム軌道を補正した後のビ-ムトラッキングを示す。上図は水平方向、下図は垂直方向である。

 

表2 シンクロトロン-蓄積リング ビ-ム輸送設備電磁石性能諸元

The spec of dipole magnets

  Design Measure
  磁極長
(mm)
有効長
(mm)
磁場強度
(Tesla)
偏向半径
(m)
磁極長
(mm)
有効長
(mm)
中心磁場
(T)
BL積
(Tm)
BM1 2,009 2,060 1.288 20.704 2,009 2,058.32 1.2881 2.6513
BM2 2,009 2,060 1.357 19.651 2,009 2,056.30 1.3551 2.7866
2,009 2,054.99 1.3559 2.7863
2,009 2,055.30 1.3553 2.7854
2,009 2,055.53 1.3561 2.7875
BM3 3,046 3,100 1.352 19.724 3,046 3,093.47 1.3519 4.1822
3,046 3,092.44 1.3525 4.1825
3,046 3,094.44 1.3509 4.1802
3,046 3,095.19 1.3499 4.1782
BM4 3,046 3,100 1.352 19.724 3,046 3,094.32 1.3513 4.1813
BM5 2,009 2,060 1.150 23.188 2,009 2,061.86 1.1500 2.3712
BV1 2,528 2,580 1.356 19.666 2,528 2,574.29 1.3561 3.4909
BV2 2,528 2,580 1.356 19.666 2,528 2,575.71 1.3559 3.4925

 

The spec of quadrupole magnets

  Design Measure
  磁極長
(mm)
有効長
(mm)
磁場勾配
(T/m)
必要な
GL積(T)
磁極長
(mm)
有効長
(mm)
磁場勾配
(T/m)
GL積
測定値(T)
 
QF1A 500 500 20.9612 10.4806 500 520.62 21.2970 11.0876 *1
QF1B 500 500 20.9612 10.4806 500 520.62 21.3380 11.1090 *1
QF2 500 500 20.0215 10.0108 500 520.62 21.3160 11.0975
QF3A 400 400 16.9717 6.7887 400 420.71 19.1388 8.0519 *2
QF3B 400 400 16.9717 6.7887 400 420.71 19.1069 8.0385 *2
QF4 300 300 18.3352 5.5006 300 321.16 20.5003 6.5839
QF5 200 200 13.7218 2.7444 200 221.38 15.2445 3.3748
QF6A 200 200 12.2506 2.4501 200 221.38 13.7853 3.0518 *8
QF6B 200 200 12.2506 2.4501 200 221.38 13.7988 3.0548 *8
QF7 200 200 15.4684 3.0937 200 221.38 17.2565 3.8202
QF8 300 300 15.5605 4.6682 300 321.16 17.3531 5.5731
QF9A 400 400 17.5142 7.0057 400 420.71 19.5999 8.2459 *3
QF9B 400 400 17.5142 7.0057 400 420.71 19.5880 8.2409 *3
QF10 300 300 17.7618 5.3285 300 321.16 19.7575 6.3453
QF11A 300 300 14.6779 4.4034 300 321.16 16.3435 5.2489 *6
QF11B 300 300 14.6779 4.4034 300 321.16 16.3811 5.2610 *6
QF11C 300 300 14.6779 4.4034 300 321.16 16.3724 5.2582 *6
QF11D 300 300 14.6779 4.4034 300 321.16 16.3946 5.2653 *6
QF11E 300 300 14.6779 4.4034 300 321.16 16.3520 5.2516 *6
QF12 300 300 18.0975 5.4292 300 321.16 22.4242 7.2018
QF13 500 500 19.0386 9.5193 500 520.62 21.3382 11.1091
QF14 400 400 13.6241 5.4496 400 420.71 19.1169 8.0427
 
QD1 500 500 -17.5828 -8.7914 500 520.62 -20.1565 -10.4939
QD2 400 400 -19.1517 -7.6607 400 420.71 -22.2927 -9.3788
QD3A 400 400 -20.7145 -8.2858 400 420.71 -23.5909 -9.9249 *4
QD3B 400 400 -20.7145 -8.2858 400 420.71 -23.5528 -9.9089 *4
QD4 300 300 -17.0545 -5.1164 300 321.16 -19.0799 -6.1277
QD5A 200 200 -12.2506 -2.4501 200 221.38 -13.7915 -3.0532 *8
QD5B 200 200 -12.2506 -2.5401 200 221.38 -13.8105 -3.0574 *8
QD5C 200 200 -12.2506 -2.5401 200 221.38 -13.8067 -3.0565 *8
QD6 200 200 -19.5420 -3.9084 200 221.38 -21.7765 -4.8209
QD7A 400 400 -17.5477 -7.0191 400 420.71 -19.5738 -8.2349 *5
QD7B 400 400 -17.5477 -7.0191 400 420.71 -19.6185 -8.2537 *5
QD7C 400 400 -17.5477 -7.0191 400 420.71 -19.5829 -8.2387 *5
QD8 300 300 -18.4426 -5.5328 300 321.16 -20.5008 -6.5840
QD9A 300 300 -14.2777 -4.2833 300 321.16 -16.0468 -5.1536 *7
QD9B 300 300 -14.2777 -4.2833 300 321.16 -16.0768 -5.1632 *7
QD9C 300 300 -14.2777 -4.2833 300 321.16 -16.0362 -5.1502 *7
QD9D 300 300 -14.2777 -4.2833 300 321.16 -16.0739 -5.1623 *7
QD10 300 300 -15.4240 -4.6272 300 321.16 -17.6720 -5.6755
QD11 400 400 -19.5764 -7.8306 400 420.71 -21.9742 -9.2448
QD12 400 400 -13.8216 -5.5286 400 420.71 -18.6119 -7.8302

*1〜*8:同一電源

 

2-1.ラティス電磁石系

 シンクロトロンではビーム加速に応じて磁場強度を強くしていく。この時、励磁電流に対して電圧を発生する要因は電磁石の抵抗分だけではなくインダクタンス分も効くため、このインダクタンスを下げることにより、電源容量の低減を図った。このインダクタンスはコイルが囲む磁場の断面積に比例する。特に、偏向電磁石1台当たりの曲げ角は5.625°であるため、サジッタ分が占める磁場断面積が無視できないので、偏向電磁石の形状を両端を平行にしたまま湾曲させることにした。もともと珪素鋼板を 金型で打ち抜き、積層にして鉄芯を形成するため、積層にする金枠を湾曲に機械加工するだけでよく、このことによる製作コストの増加はなく、目論見通り、電源容量を7%低減することができた[3][3]H. Yonehara et al, Proc.Syn.Rad.Instr.1995.

 偏向電磁石、4極電磁石および6極電磁石の製作精度と据付精度の検討から、表3にしめす精度評価を基準値と考え、COD(Closed Orbit Distortion)の評価を行った。この値とリナックのビームパラメータから必要な均一磁場分布強度5×10-4、分布幅±30 mmを決めた。これは、特に偏向電磁石設計に強い影響を持つ。1 GeV相当および8 GeV相当の磁場共に分布の一様性は達成した。次に偏向電磁石全数の器差分布を図5に示す。このうち、偏向電磁石の磁場強度差はCODに影響するので、シミュレーション・コードでCODが小さくなるように偏向電磁石の再配置を行った。この再配置は、特に水平方向のCODに非常に効果的であり、シミュレーションでは約1/5に減少した。このような磁石の据付精度を基準値内に達成するためSMARTシステムを使用した三角網測量を実施し、この結果に基づき磁石の再設置を行い、3回の測量と設置を繰り返し、最終的に、周長で0.2±1.1 mm、偏向電磁石の据付精度±0.2 mm(許容値)を得た[4][4]K. Fukami et al, Proc.10th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Ibaraki, (1995)p.109.。偏向、4極電磁石の据付の相対位置を図6、7に示す。

 

表3 シンクロトロン・ラティス電磁石の製作誤差と据付誤差の評価

Error Estimation of Lattice Magnets for the SPring-8 Synchrotron

Manufacturing error and Alignment Error

Field Strength Error of DM ; 5×10-4
Alignment Error along s-axis of DM ; 0.2 mrad
Alignment Error along x-axis of QM ; 0.1 mm
Alignment Error along y-axis of QM ; 0.1 mm
Field Strength Error of QM ; 5×10-4
Alignment Error along s-axis of QM ; 0.5 mrad
Alignment Error along x-axis of SM ; 0.1 mm
Alignment Error along y-axis of SM ; 0.1 mm
Field Strength Error of SM ; 5×10-4
Alignment Error along s-axis of SM ; 0.5 mrad

 

図5 シンクロトロン偏向電磁石の器差分布

偏向電磁石の1 GeV相当の励磁量を測定し、その差をとった。分布の分解幅をこれより小さくしても、再配置によるCODの改善はされない。

 

図6 偏向電磁石据付誤差

上から、水平方向、垂直方向の据付誤差を示し、最下図はビ-ム進行方向の軸回りの回転を示す。いずれも設計目標(表3に示した値は1標準偏差値である)を満足している。

 

図7 4極電磁石据付誤差

上から、水平方向、垂直方向の据付誤差を示し、最下図はビ-ム進行方向の軸回りの回転を示す。いずれも設計目標(表3に示した値は1標準偏差値である)を満足している。

 

 

 水平方向・垂直方向のビーム軌道の補正に小型の偏向電磁石を、各々40台設置した。これらの補正用電磁石は、ビーム位置モニタと関係してビーム軌道の補正に使用する。

 図8に、現場に設置されている偏向、4極電磁石の並びを示す。

 

図8 シンクロトロン・ノ-マルセクション部

青色は偏向電磁石、橙色は4極電磁石である。偏向電磁石はビ-ム軌道に合わせて湾曲している。6極電磁石は4極電磁石に隠れて見えないが、給電ケ-ブルは6極電磁石用のものである。左壁に沿って冷却水母管が上下2段に設置されている。

 

2-2.高周波加速系

 必要な加速電圧は入射時1.2 MV、8 GeV時18.7 MVである。高周波加速空洞の計算機解析および実機モデルの結果を受け、必要な台数を8台とし、クライストロンは2台使用することにした。入射時に高い加速電圧をかけるとビームのRF捕獲効率が著しく損なわれることになるため、適当な加速電圧に下げる必要がある。本空洞に入射時および8 GeV時に上記の加速電圧を得るのに必要な全印可電力を評価すると、各々6 kW、1,400 kWであり、クライストロン1台あたり3kW、700kWとなるから、本クライストロンの性能からこれに見合った電力を出力することは容易である。しかし、1秒間で出力の増減を行う場合に、常に一定の位相に保つことには問題があり、高い精度の位相安定化制御を行わなくてはならない。さらに、入力電力を大きく変動した場合に高周波加速空洞自身にも1秒間隔の周期性が生じ、チューナなどが常にその変化に追随して動作することも懸念した。本設備では、2台のクライストロンの間の位相を172°から0°にパターン運転し、加速空洞8台の加速電圧から実効加速電圧を合成し、電子ビームに入射時から8 GeV時まで最適な加速電圧を与えている。高周波加速設備の構成を図9に示す。図10に、現場に設置されている高周波加速空洞の並びを示す。

 

図9 高周波加速設備全体図

高周波加速空洞は図の下方に8台並んでいる。クライストロンは2台あり、伝送系を通して各4台の空洞に高周波電力を供給する。空洞とその直上方のトロンボ-ンの間に放射線遮蔽壁があり、仕切られている。

 

図10 高周波加速空洞

ビ-ムの下流から見た高周波加速空洞の並びである。クライストロンは図の左手の壁外(別室のクライストロン室)に設置されており、高周波電力を空洞に供給する導波管が、空洞の床ピットを通り空洞の右手で立ち上がり回り込んで空洞の上方から接続している。右中央の丸パイプはリナックからシンクロトロンに接続しているLSBTのビ-ム真空パイプである。

 

2-3.入・出射用パルス電磁石[5][5]H. Yonehara et al, Proc.1995 Part.Accel.Conf., Dallas, (1996)p.1358.

 本シンクロトロンでは、リナックから15°の角度できた電子ビームをOn-Axis入射方式で入射する。シンクロトロンのビーム軌道とこの入射軌道は空間的に近くなるため、セプタム型電磁石を使用し、最後にシンクロトロンのビーム軌道と交差する点で分布常数型パルス電磁石(キッカー電磁石)で交差角を無くす。ビームの偏向の大部分を行うセプタム電磁石では熱負荷を軽減することと漏洩磁場による周回ビームへの外乱を避けるためパルス電流による運転を行う。キッカー電磁石はシンクロトロン・ビーム軌道上で励磁するため、入射されたビームが周回してくるまでに励磁は終了していなくてはならない。キッカー電磁石の励磁波形はPFNケーブルの長さで決まり、フラットトップの期間が、マルチバンチ運転用には1 μs、単バンチ運転用には80 nsを切替て使用できるようにした。前述したように、蓄積リングで単バンチ運転を行う場合には、シンクロトロンでは対称なバンチ位置にある8バンチ分にビームを入射するため、励磁の立ち上がり、立ち下がり共、100 ns以下でなくてはならない[6][6]Y. Sasaki et al, Proc.9th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Tsukuba, (1993)p.255.

 シンクロトロンからのビーム出射は、1ターン出射方式であり、セプタム型電磁石を使用している。出射のきっかけは、出射用キッカー電磁石で与える。このキッカー電磁石も入射用キッカー電磁石と同様に励磁波形を切り替えることができる。

 

2-4.ビ-ムモニタ

 本シンクロトロンには各種のビームモニタを設置 し、試験調整運転時からビーム観測を行い、運転が適正に行えることを図った。入・出射用セプタム電磁石の入口にはビーム通過に必要な開口部を切り取った蛍光板を固定・取付け、入出射軌道が確認できるようにした。このような蛍光板の他にビーム軌道上に圧空駆動式の蛍光板を8台設置した。SSBTにも圧空駆動式の蛍光板を15台設置した。これらの蛍光板によるビーム観測はITVによりビデオ映像として制御機器室で行う。シンクロトロンを周回する電子ビーム電流は、ファーストCT、DCCTで観測する。ファーストCTは入射直後のマクロバンチ形状から観測が可能であり、感度も高い。DCCTは蓄積されている電流値を精度良く測定することができ、測定時間を設定し、電流値を測定しこの値は制御計算機システムに取り込まれ、制御用端末に表示している。シンクロトロンのビーム周回軌道を観測するために各4極電磁石の直上流にボタン型ビーム位置検出器(以降“BPM”)を80台設置し、水平方向、上下方向のビーム重心位置を求める[7][7]T. Aoki et al, Proc.Syn.Rad.Instr.1995.
T.Aoki et al, Proc.10th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Ibaraki, (1995)p.251.
。これらの計測結果は水平方向、上下方向のCODとして編集され、制御用端末に表示している。ビームに摂動を与えベータトロン振動数を測定するために4電極型ストリップラインを合計3台設置した。これらの電極は与える摂動の方向あるいは計測の方向に応じて切替て使用する。SSBT最下流にビーム位置検出用に同タイプのストリップラインモニタを2台設置した。シンクロトロンと言えども放射光を得ることができるので、この放射光を取り出し、ビーム観測を行う。

 

2-5.真空排気設備[8][8]米山 et al, “大型放射光施設シンクロトロンの真空排気設備の設計検討”、JAERI-memo 05-161(in Japanese).

 本シンクロトロンで必要なビーム寿命を得るための真空度は10-3 Pa程度で充分であるが、主排気装置は、加速器の性格上、封切型ポンプであるイオンポンプを、粗排気装置には磁気浮上型ターボ分子ポンプ(TMP)を設置した。このためシンクロトロンの設計上の真空度は1×10-5 Pa程度である。試験調整運転時などに脱ガスが大きい場合に、このTMPを補助排気ポンプとして使用できる。機器の交換のため真空作業が伴うことが予想できる高周波加速空洞、入出射用パルス電磁石部にはゲート弁を設置し、仕切れるようにした。

 偏向電磁石部のビームダクトは、渦電流対策に0.3 mm厚さの薄肉ダクトにコルゲート構造と、さらにリブ板を付けた。その他には偏平な厚肉ダクトを使用し、ベーキングできる超高真空仕様とした。

 SSBTの電磁石は出射部を除き、DC電磁石であり、厚肉(1.5 mm厚)のダクトであり、大半はφ40丸パイプであり、主排気装置はイオンポンプとした。

 シンクロトロンの平均的な真空度は、ビーム運転中で2×10-6 Pa程度を実現しており、ビームエージングにより、徐々に良くなっている。

 

2-6.タイミング制御設備

 本シンクロトロンはリナックと蓄積リングの間にあり、ビームの入射・出射を行っている。このビームの受け渡しは各種パルス電磁石で行っており、実質的にはトリガ信号の精度で決まり、入射・出射方法とパルス電磁石励磁の時間構造から時間的精度(ジッター幅)はキッカー電磁石がもっとも高く、いずれもタイミング設備から励磁電流のトリガ信号を作っている。さらに精度が要求されるのは、実は、蓄積リングの目的とするバンチとリナックの電子銃のタイミング関係であり、上記したパルス電磁石のトリガ信号の精度の1/100位高精度(±100 ps)が要求される。論理的には、蓄積リングで単バンチ運転をする場合、シンクロトロンでは対角8バンチ運転が必要であり、フラットボトム時に等間隔に8バンチ入射し、フラットトップ時にこの8バンチを蓄積リングの目的の1バンチに向けて次々に出射する。この論理を実行し精度を確保するため、基本周波数をデジタル値で制御し、低ジッターでトリガ信号を発生するプリセット・カウンタを準備した[9][9]H. Suzuki et al, Proc.10th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Ibaraki, (1995)p.295.。これらの信号は、ケーブル実装距離では、リナックの電子銃の場合200 m、蓄積リングの基準周波数発信器まで700 m程度伝送することになり、信号伝送用ケーブルの位相安定性も重要である。加速器間の絶縁、ケーブルの減衰等の観点から光信号を選択し、この伝送に位相安定化が施されているものを試験し決定した[10][10]H. Suzuki et al, Proc.9th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Tsukuba, (1993)p.252.

 

2-7.計算機制御設備

 本シンクロトロンでは、計算機を利用し運転機器の状態監視・ログデータ収集、運転パラメータの設定を行っている。計算機のパルス精度・速度・性格から、加速器に計算機制御をいれることのできる範囲は限られており過大な期待をすることはできない ため、計画の早い時期に具体的に計算機制御に期待する範囲を示し、検討を行った[11][11]H. Yonehara, private communication(in Japanese).。特に、機器の総合運転試験をこの計算機制御設備から行うことを計画し、試験調整運転時から運転できることを図った。

 制御計算機はリアルタイムOSを、現場制御計算機はVME規格(OSはOS-9)を義務付けられたため、リアルタイムOSであるOpenVMSを選び、DEC4000をサーバ計算機に、DEC3000を2台操作用端末とし、現場制御計算機にはMVME-147Sとした。実際にこの2台の端末から運転するには、マルチ画面の応答性に若干の不満があるものの、計画通り試験調整運転開始時から使用することができた。シンクロトロン制御計算機設備の全体構成と運転の最も基本的操作画面を図11と12に示す。

 

図11 シンクロトロン制御計算機設備全体図

サ-バとしてDEC4000を使用しており、運転操作・モニタを行う制御端末にDEC3000を2台使用している。VME-Cは上のDEC4000,3000と同じく制御機器室に設置しており、他のVMEは各電源室、モニタ室に設置している。施設全体の制御設備とはFDDIで接続する。

 

図12 シンクロトロン運転画面

シンクロトロンは基本的にはこの画面で、左下半分に準備している状態表示キ-を順次起動することにより運転できる。運転は、パタ-ン名欄に選択した運転デ-タセットで行う。右下半分は、個々の機器を直接運転するために、個々の操作画面を選択する。

 

2-8.ビ-ムダンプ

 8 GeV出射調整のためにビームダンプを設けた。この遮蔽体は分割できるブロックから作ってあり、直前方の建物の壁もプラグ型となっているので、将来、シンクロトロンのビームを取り出し、利用することは容易である。

 

 

3.シンクロトロンの試験調整運転

1996年

 12月9日(月);リナックのビームエネルギーがかなり低く再度の調整を依頼。

 12月10日(火);試験調整運転開始。ビーム周回が確認(図13)。

図13 蛍光板モニタによるビ-ム確認

図に示した蛍光板はシンクロトロンのほぼ最下流に設置している。電子ビ-ムが図中央四角の蛍光板の右中央に当たり、その蛍光をとった。これは、最初に1タ-ンした時の記録である。

 

 12月11日(水);入射後3.9 ms(約3,000ターン)での周回ビームを確認。入射後30 msで周回ビームを観測し、RF捕獲確認。

 12月16日(月);電子ビームを8 GeVまで加速。

 12月18日(水);年末停止。

 

1997年

 1月17日(金);チューン値を測定し、QF,QDの調整を開始。動作点を図14に示す。

図14 シンクロトロン動作点

実線は、1st共鳴線、破線は2nd、1点鎖線は3rd共鳴線を示す。動作点は、4極電磁石を調整して設計値(図中“Design”)の近くに合わせた。点線菱形は、4極電磁石励磁電流を1%変えた時のチューン値の変動巾を示す。

 

 1月23日(木);CODを補正するため、補正電磁石の応答関数を測定する。

 1月24日(金);応答関数を用いて、COD補正を開始する。

 1月27日(月);8 GeVビ-ムを取り出し、ビームダンプに打ち込む。PM15-SSで確認。

 1月29日(水);クロマティシティを測定し、6極電磁石による補正を行う。

 2月7日(金);RF放射光スリットを調整。(1/26〜2/7のノーマルセクションの真空度を図15に示す。)

図15 シンクロトロン・ノ-マルセル部真空

1997年1月25日から2月7日のイオンゲ-ジ(IG07)で測定した真空度の変化である。真空度の急激な劣化は放射光に起因するものと考えられる。

 

 2月10日(月);施設検査対応の電流値をクリア。平均電流値を示すDCCT出力を図16に示す。

図16 電子ビ-ムのDCCTによる電流値測定

図中には電子ビ-ムの電流値は下方に表示される。横軸200 ms/div、縦軸1 mA/divであり、図中には運転2周期分の電子ビ-ムの電流値が示されている。下方に延びた角は入射直後のリナック・ビ-ムであり、約450 ms後に蓄積されていた電流値約2.5 mAが出射され、ビ-ム電流がなくなっていることが分かる。

 

 2月12日(水);COD補正を行う。この結果、水平、垂直の両方向ともCODは減少した。COD補正を行う前とその結果のうち、特に垂直方向のCODを図17に示す。

図17 COD補正

シンクロトロン一周にわたり設備しているBPMで測定した垂直方向のビ-ム位置を示す。紺色は補正を行なわない時、赤色は補正後のビ-ム位置である。

 

 2月14日(金);漏洩放射線量測定(自主検査)を、平均電流2.4 mAで行う。結果良好の旨、連絡を受けた。

 

 

 上記したように、短期間でシンクロトロンの試験調整運転の目的が達成され、1 GeV入射、8 GeV出射に成功した。一つにはラティス電磁石の器差を抑えること、そのうえ磁場測定をして得られた器差に基づいた再配置を行うこと、およびこれらの電磁石を目標位置に精度良く据付できたことにより、CODを当初から抑制できたことにある。さらに、3ヶ月あまりビーム試験運転許可の待機状態におかれた期間、高周波加速空洞のRFエージングを続けたことにより、試験調整運転開始当初から安定して運転できたことがあげられる。次に試験調整運転当初から全ての機器の運転を制御機器室から集中的に行うことができたことも大きな要因である。各セプタム電磁石の直上流に固定した穴開き蛍光板は、ビーム軌道上に入れた可動式蛍光板と共に、初期のビーム軌道調整時のみではなく、現在もビームエネルギー、軌道の確認に利用しており、有効であった。ビーム波形観測用に設置したファーストCTは感度も高く、真っ先に活躍したビームモニタの一つであり、リナック・ビームのマクロバンチ形状、高周波加速なしで3.9 msまでのビーム周回の確認、RF捕獲の確認等は全てこのモニタで行った。偏向、4極電磁石の励磁パターンおよび実効加速電圧を合成する位相パターンの変更が操作画面上で比較的容易に行うことができたことから、1 GeVから8 GeVの加速は、入射後の経過時間を変えながらビームの残存率を上げるようにフラットボトム、フラットトップの値を調整することにより実行した。ビーム電流がある程度残りだしてからはDCCTも信頼できるようになり、調整の能率があがった。ビームの動作点を求めるために高周波摂動器とベータトロン周波数検出器として4スロット・ストリップラインを準備していたが、有効に利用できていない。この代わりにRFノックアウト用に考えていた大電力用4スロット・ストリップラインとDCCTを用いてチェーン値を測定し、4極電磁石の励磁量を調整した。これにより、クロマティシティの測定も行い、6極電磁石により補正しるビーム軌道の測定も、制御計算機上で容易に行えたが、入射ビームのビーム損失あるいは放射光による外乱により当初は正しくビーム位置がでていないと思われる点が何点かあった。このため応答関数を、その周期性から補正して使用し、初期COD補正を行ったが、補正後は正しく(再現性よく)測定できており、応答関数の再測定を行い、さらにCOD補正を進めている。図15に示した通り、8 GeVビーム放射光による脱ガスは納まっていず、さらに長時間のビームエージングが必要であるが、とりあえず8 GeVビーム出射は実現できており、蓄積リングへのビーム供給には影響はないであろう。

 シンクロトロンの試験調整運転を進めて、シンクロトロン自体の運転の再現性はかなり良く、リナック・ビームを前日と同状態に再現すれば、シンクロトロンから8 GeVビームをビームダンプまで再現性良く出射できている。従って、リナックの運転の再現性が確保されれば、蓄積リングの試験調整運転に向けてビームの安定供給は可能であろう。

 

 

4.今後の方針と謝辞

 とりあえずシンクロトロンは順調に運転できているが、長期間の運転を行うためにはいくつかの懸案事項があり、今後解決あるいは予備器の整備を実施することが必要であり、シンクロトロンの性能向上を図るためには加速器研究を続けることが必要である。

 本シンクロトロンを設計する上で、蓄積リングのブースターであることを最大の課題としたため、高い安定性(あるいは再現性)を、しかも容易に確保できることを考慮した。このため、概念設計を早い時期にまとめ、建設計画の早い段階から、実施設計を行い信頼性の高い機器を設計することに努め、単体試験運転期間を設けたり、市販品で使用できる機器を積極的に利用することも検討に含めた。この結果、例えばシンクロトロン制御計算機設備は、建設が終了した時点ではいささか型落ちした感がある。しかし、シンクロトロン各設備の総合試験運転時から使用できたこと、試験調整運転は全て制御機器室から実行できたことなどを考えれば、型落ち感にも充分納得できる。このような例は他にもあるが、加速器経験者の少ない、しかもグループの人員そのものが極端に少数であるシンクロトロン・グループが、ここまで順調に建設・試験調整運転を遂行する上で必要であったことは、充分理解していただけるだろう。

 シンクロトロンの建設および試験調整運転は順調に進み、特に、試験調整運転は予想もしなかったほど速いペースで進んだ。シンクロトロン・グループのメンバはもちろんのこと、関係者一同の努力の賜物であり、感謝している。堀氏をはじめとするリナック・グループおよびSES運転グループは、シンクロトロンの試験調整運転期間中(そして現在も)、リナック・ビームを安定に供給するようリナックの運転に努力を惜しまなかった。放射線医学研究所のHIMACは本計画の直前に進行した計画であり、山田氏、佐藤氏(現、阪大)をはじめ多くの人に議論に乗って頂いた。セプタム電磁石設計時に東京大学原子核研究所の武藤氏に検討に加わって頂いた。タイミング制御設備の検討を始めた時、高エネルギー物理学研究所TRISTANグループの吉岡氏、浦川氏と有益な議論をすることができた。試験調整運転開始直前にALS(LBL)の西村氏から“TRACY”とCOD補正を行う際に有益な助言とソフトウェアの提供を受け、有効であった。(株)東芝および東芝プラント建設をはじめ、日立製作所、住友重機械工業、IHI等担当各社は、時には互いの意見の違いもあったが我々の設計を実現するため努力を惜しまなかった。本文をまとめるにあたり感謝の意を表わしたい。

 

 

 

References;

[1]例えば、

米原 et al, “大型放射光施設(SPring-8)シンクロトロンとその関連設備の設計検討(2)”, JAERI-memo 03-352(in Japanese).
米原 et al, “大型放射光施設(SPring-8)ビーム輸送系とその関連設備の設計検討(2)”, JAERI-memo 03-367(in Japanese).
H. Yonehara et al, Proc.1993 Particle Accelerator Conference, p.2039. H. Suzuki et al, Review of Scientific Instruments, 66(1995)p.1964.

[2]H. Suzuki et al, Proc.8th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Saitama, (1991)p.113.

[3]H. Yonehara et al, Proc.Syn.Rad.Instr.1995.

[4]K. Fukami et al, Proc.10th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Ibaraki, (1995)p.109.

[5]H. Yonehara et al, Proc.1995 Part.Accel.Conf., Dallas, (1996)p.1358.

[6]Y. Sasaki et al, Proc.9th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Tsukuba, (1993)p.255.

[7]T. Aoki et al, Proc.Syn.Rad.Instr.1995.
T.Aoki et al, Proc.10th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Ibaraki, (1995)p.251.

[8]米山 et al, “大型放射光施設シンクロトロンの真空排気設備の設計検討”、JAERI-memo 05-161(in Japanese).

[9]H. Suzuki et al, Proc.10th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Ibaraki, (1995)p.295.

[10]H. Suzuki et al, Proc.9th Symp.on Accel.Sci.&Tech., Tsukuba, (1993)p.252.

[11]H. Yonehara, private communication(in Japanese).

 

 

 

米原 博人 YONEHARA Hiroto

昭和25年4月13日生

日本原子力研究所・理化学研究所 大型放射光施設計画推進共同チーム 加速器グループ

〒678-12 兵庫県赤穂郡上郡町 SPring-8 D棟

TEL:07915-8-0883

FAX:07915-8-0850

略歴:昭和56年広島大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。同年東京大学原子核研究所核研研究員、重イオンビームのストカスティック冷却の研究。理学博士。昭和58年岡崎国立共同研究機構分子科学研究所文部教官助手、分子研UVSOR建設及びビーム不安定性の研究、リングFELの研究。平成2年日本原子力研究所入所、SPring-8入射系シンクロトロンの設計及び建設を担当。

 

 

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[ - Vol.15 No.4(2010)]
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