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Volume 28, No.4 Page 448

4. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM USERS

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)四季報
SPRUC Communications

西堀 英治 NISHIBORI Eiji

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長/筑波大学 数理物質系物理学域 エネルギー物質科学研究センター Faculty of Pure and Applied Sciences, University of Tsukuba

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SPring-8

 

1. SPring-8シンポジウム2023
 SPring-8シンポジウム2023は、2023年9月26日(火)と27日(水)の2日間、SPRUC代表機関である大阪大学の大阪大学会館にて対面とオンライン(配信のみ)のハイブリッドにより開催されました。今年度は、大阪大学にホストをお願いしました。コロナ禍で先が読めない中、早い段階で同大学での開催を承諾いただき、入念な準備と当日の運営を担当いただいた大阪大学関山先生、中川先生を始めとする実行委員の皆様に感謝の意を表します。詳細については杉本行事幹事による利用者情報誌の報告を参照してください。現場の様子と、私が感じた点について記述します。講演はすべて大阪大学会館講堂で、ポスターはアセンブリーホールで行われました。会場には少なくとも常時、100名を超える参加者があったと思います。今回のシンポジウムでは、今年の5月頃に急に話が持ち上がってきたSPring-8-IIに関する情報を施設報告に盛り込んだため、将来展望を考える形で全体が始まりました。各研究会からのセッションでは、アクティブな研究会がAPSやESRFの利用の様子を伝えるなど、ユーザーの中では国際的な施設の利用も始まっていることがうかがえました。
 初日の阪大ビームラインのセッション、2日目の大阪ミラーのセッション、パネルディスカッションでは、大阪大学とSPring-8との緊密な連携の様子が良く伝わってきました。光源から測定した後のデータ解析、解釈まで含めた先端研究が大阪大学を中心に進められているという印象を受けました。
 最も印象に残ったのは、ポスターセッションの賑わいぶりです。SPRUC代表機関会議を終えて、階段を降りると、多くの人たちが活発な議論を酌み交わす様子が目に入ってきました。各ポスターの前や、横のスペースを使って、施設研究者とユーザー、ユーザーとユーザー、施設研究者と施設研究者が活発な議論を交わしている姿を見て、対面の現地開催を実施してよかったと切に思いました。今後のSPring-8シンポジウムも対面で、代表機関をホストにして開催する予定です。詳細が決まり次第皆様に報告します。

 

 

2. SPrin-8秋の学校
 「SPring-8秋の学校」は、今年は9月10日(日)から13日(水)の日程で開催されました。定員80名のところ76名の参加者がありました。そのうち企業から15名の参加がありました。今回参加者を見て思ったことは、大学3年生、4年生の参加者が多いということです。現在の大学3年生、4年生は入学当初からコロナ禍でオンライン講義を受けてきた学年になります。こうした彼らが数多くSPring-8に興味を持ってくれたことをうれしく思います。参加者の分布として北海道大学や東北大学など遠方からの参加も例年より多かった気がします。これは来年度より仙台でNanoTerasuが稼働することと関連しているかもしれません。今年度は久しぶりに懇親会も開催しました。参加者の評判は上々だったようです。担当の松村行事幹事を始めJASRIの実行委員の皆様、基礎講義、グループ講習を担当いただいたSPRUC研究会の皆様に感謝いたします。詳細については、松村行事幹事の利用者情報誌の報告をご参照ください。

 

 

 

西堀 英治 NISHIBORI Eiji
筑波大学 数理物質系物理学域
エネルギー物質科学研究センター
〒305-8571 茨城県つくば市天王台1-1-1
TEL : 029-853-6118
e-mail : nishibori.eiji.ga@u.tsukuba.ac.jp

 

 

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[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794