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Volume 11, No.4 Pages 279 -280

4. 談話室・ユーザー便り/OPEN HOUSE・A LETTER FROM SPring-8 USERS

SPring-8 利用者懇談会 −研究会の活動始まる−

坂井 信彦 SAKAI Nobuhiko

兵庫県立大学大学院 物質理学研究科 Graduate School of Material Science, University of Hyogo

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 SPring-8での研究活動をより活性化し、また社会により広く伝えることを念頭に置き、昨年度SPring-8利用者懇談会(利用懇)は新たに研究会組織を企画しました。そして本年3月に利用者より各種研究会の申請を受け、34の研究会を承認しました。ついでこの7月にそれら研究会は2カ年計画書を提出して、いよいよ活動を開始しました。各研究会は利用懇から財政的支援を得ることができます。またSPring-8の特定された研究員との間に相談窓口を持っていて、利用者は具体的な実験手法や実験装置の相談ができます。
 表1に研究会の概要をまとめました。提出された活動計画から活動の内容を示す主要な語句を読み取り提示してみました。それぞれの研究会の活動の方向性がわかって戴けるかと思いますが、提出文書だけでは研究会の意図が充分に読み取れていないことを危惧します。今後、HPないしは「SPring-8利用者情報」に研究会紹介が連続掲載される予定なので、それをご覧ください。大半の研究会はこの夏から秋にかけて会合を予定しています。ご関心のある研究会への参画の機会を逸しないよう特にHPにご注意ください。また、どの研究会にも所属しておられない会員の方は、関連する研究会に登録されて、有意義な情報の入手や支援を受けられることを望みます。    
 
 
表1 研究会の2006、2007年度の活動計画の概要   
 
  
 
 これら研究会の活動と利用懇の組織との関係を知っていることは、利用懇会員として重要です。図1に示しましたように各研究会は研究内容に関連性のある分野に区分されています。分野にはそれぞれ分野担当者がその分野に所属する研究会の取りまとめや相互の連絡を行うことになっています。各研究会は代表者・副代表者がその活動の世話をして、独自の活動を展開しています。研究会の全体的運営に関しては利用促進委員会が審議討論を行うこととし、その委員は分野担当者および評議員から選出された方々で構成されます。このような組織にしたことで、かつての運営委員会ないしは評議員会だけの組織よりも、利用者の研究活動が利用懇の運営により直接に反映できる組織になったと考えております。また、利用者とSPring-8施設担当者間の意思疎通も取りやすくなるものと期待されます。 
 
  
 
図1 SPring-8 利用者懇談会組織図 
 
 
 活動計画書から読み取れる研究会の足並みは必ずしも揃っていません。具体的な目標を定めて活動を始動したところもあり、これから検討を始めるべく研究会を組織したグル−プもあります。社会的な広報活動などもどのように具体化するかも今後の検討課題と思われます。また、申請された必要経費の総額が想定額を大幅に超過していることが分かり、2ヵ年の申請額が100万円を超える研究会に対しては、再検討を依頼することとなりました。利用懇としては利用促進委員会で研究促進のあり方や方向性について審議を重ね、また評議員会からの指示・提案あるいはSPring-8施設からの助言を受けて、2年後に好ましい成果を挙げることを期待しています。 
 
 
坂井 信彦 SAKAI  Nobuhiko
兵庫県立大学大学院 物質理学研究科
〒678-1297 兵庫県赤穂郡上郡町光都3-2-1
TEL :0791-58-0144 FAX :0791-58-0146
e-mail:n_sakai@sci.u-hyogo.ac.jp


Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794