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Volume 04, No.6 Pages 26 - 32

3. 共用ビームライン/PUBLIC BEAMLINE

赤外ビームライン(BL43IR)の建設
Construction of Infrared Materials Science Beamline (BL43IR)

木村 洋昭 KIMURA Hiroaki

(財)高輝度光科学研究センター 放射光研究所 ビームライン部門 JASRI Beamline Division

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1.はじめに
 平成10年の11月、SPring-8ではその年の6月の補正予算による4本の偏向電磁石ビームライン(BL)の発注作業も一息がつきBL建設部隊もやれやれといっていたころに、新たなBL建設の予算が補正で認められそうだという話が舞い込んできた。その補正の中で赤外BLも入っていると聞いた時には“ほんとに8GeVリングで赤外をつくるんだ”というのがBL建設組の感想であった。しかも、BL建設を予定している61本のポートではなく、新たなポートを作って建設する=X線用BLの数を減らさずに建設するという。この案は一見両者を立てた良い案に見えるが、建設側からすると、そのBLには準備室なし、電気なし、水・圧空なし、ネットワークなしという事になる。又BL制御やインターロックの関連では、既に各BLには全部で61本であるという前提で通し番号を振って管理しており、当然のように“BLナンバーが61を越える数字が渡されたらはねる”というルーチンがあちこちにちりばめられており、中央制御室の BL集中管理用のパネルも61本で既に枠が作られてあった。
 補正予算の性格上発注作業はタイトなスケジュールになり、又、建設に際しては加速器、制御、施設、その他とのかなりの打ち合わせが想定された。SPring-8標準コンポーネントがほとんど適用できないこの様なBLは、BLの頭からお尻まで発注仕様書をそのBL担当者でまとめなければならない。特に建設サブグループ(SG)内で意見がまとまっていないと、BLの全体構成から再討論が始まったりなどして、発注スケジュールが大幅に遅れる事になるわけである。
 そんな不安を抱きながらこの赤外SGと打ち合わせを始めたわけだが、ふたを開けてみると全体構想はほとんど固まっており、そして何よりもBLを作ったことのある人(BLを使ったことのある人ではない)がたくさんSG内にいる事がとても心強かった。特に共同利用研出身の先生方が多くおられ、こちらの建設サイドの苦労などもよく承知されておられるようで割合順調に設計もすすみ、発注仕様書もなんとかスケジュール通り仕上げることができた。

2.フロントエンド部
 まず最初に、加速器、BL、赤外サブグループ(SG)の代表による打ち合わせで以下の項目が設計指針として決定された。
 i)BL設置場所(放射光を取り出すポート)をBL43B2とする。
 実験ステーションを展開する上で十分なスペースが実験ホールにあり、直上流の挿入光源の影響を受けないB2マグネットからの放射光を利用する。
 ii)収納部を貫通する場所は天井部とし、遮蔽ハッチを持たない構造とする。
 これにより、MBS(放射光ビームラインシャッター)が不要となった。インターロックについても人的安全に関する部分が不要となった。
 iii)蓄積リングクロッチ部に置かれる最初のミラー(M0)は横振りとし、その取り込み角は水平方向40mrad程度、垂直方向は±5mrad程度とする。
 M0ミラーを横振りとした場合は、直上流のBL43ISのフロントエンド部のビーム光軸と交差する事になる。将来BL43ISを建設する時は、この部分に4方管を使ってビームパイプも交差させることとする。
 iv)真空的な隔壁となる光学窓はリングから十分な距離をとり、リングの真空を保護する機構をつける。
 v)加速器とBLは、M0ミラー直下流に設けられたゲートバルブとその下流のベローズ間で取り合う
 これらの点を考慮に入れた光源から干渉計までの間の概略図を図2-1に、ビームサイズや取り込み角を主眼に置いた光学系の概念図を図2-2に示す。
 
 
 
図2-1 FE概略図
 
 
 
図2-2 Optics
 
2-1.ベンディングチェンバー、M0ミラー
 ベンディングチェンバーは、垂直・水平に広い角度に放射される赤外線放射光を取り出すために、ビームダクトの狭いチャンネル部を放射状に広げたものに交換された。
 M0ミラーが設置される光源中心から約2.7mのところでの放射光の全パワーは3.6kWにもなる。このヒートロードを低減するために、ミラーの軌道平面 にあたる部分を±1mmスリット状に切り欠いた。これにより、M0ミラーが受ける放射光の全パワーは1/1000の3Wになった。一方、このスリット幅の光子数への影響を図2-3にしめす。図からわかるように、このスリットによる赤外領域での強度損失は、減った分の立体角の割合程度である。これらの条件から、ミラーの材質は無酸素銅(金コーティング)で冷却はミラーが取り付けられているフランジ部の水冷のみになった。尚、マシンスタディ時や入射時等、電子軌道が通常からずれて放射光の中心がこの切り欠きからはずれた場合に備えて、M0ミラー上流にも出し入れが遠隔操作可能なアブソーバを設置した。 
 
 
 
図2-3 Mo部のスリット幅による放射光強度への影響
 
2-2.集光系
 図2-2からわかるように最初の焦点までの集光はM1ミラー1枚だけで行っており、このミラーがこのBLの輝度に関する性能を決めているといって過言ではない。SPring-8で水平取り込み角38mradという事は光源の長さが1.4mにもなることを意味する。このような形の光源を1点に集光する場合、水平方向は、軸対称の球面などは使えず、軸に対して非対称な曲面になる。この曲面は、マジックミラー[1]として古くから知られている。しかしながら、鏡の切削技術が発達していなかったために、これまで使われていなかった。このビームラインで、はじめて導入されたものである。一方、垂直方向は、発光点と集光点との距離と角度で決まる球面である。
 このマジックミラーはベンディングからの放射光を広い取り込み角(長い円弧の形の光源)で集める場合に大変有効である。集光点の像の大きさは、マジックミラーの拡大率と各発光点での水平方向の発散角(γ−1)に依存している。つまり、γ−1が小さい高エネルギーリングに相性が良い(残念ながら第三世代リン グの売り物の低エミッタンスは、回折限界が大きい赤外領域ではあまり寄与しない)ミラーという事ができる。
 最適化して得られたパラメーターによる、焦点でのレイトレースの結果を図2-4に示す。途中の光学系の関係で像が90°回転しているが、スポットサイズ(半値全幅)は0.072×0.98mm2である。
 
 
 
図2-4 レイトレース結果
 
2-3.ビーム輸送系
 収納部上部の光学窓までの超高真空部は大部分が太いビームパイプ(ICF203以上)で構成されており、最上流と最下流(光学窓上流部)間で圧力差は数倍 程度しかつかない。特に光学窓部での万が一の真空破断事故に備えるために、最上流にはFast Closing Valveを設け、そのセンサーを最下流部に設置した。又途中のコンダクタンスを下げるために、M2チェンバーから真上にのびるビームダクトはADL構造になっている。
 光軸調整を容易にするために、とりあいのゲートバルブ以外のゲートバルブにはすべて石英窓(収納部内ゲートバルブに関してはサファイア製窓)がつけてある。
 真空的な隔壁となる光学窓は蓄積リングから8mの位置に設けられ、現状で0.75mm厚ダイヤモンド(φ10mm、テーパー角1°程度)とBaF2が取り付けられている。この2種類の窓を真空を破らずに交換できる機構がついている。
 この光学窓から下流は、数Pa程度の真空度であり排気はスクロールポンプだけで行われている。

3.干渉分光計
 当BLにはフーリエ変換干渉分光計として、ブルッカー社製超高分解能FTIR IFS120HR/Xが採用された。以下にそのスペックを簡単に示す。
a) 測定可能波数領域は、100cm−1〜20000cm−1以上まで連続でカバーする。その為に、ビームスプリッターとしてKBr、マイラー及び石英を有し、内部光源としてグローバー光源とタングステンハロゲン光源を備える。
b) 最高分解能0.0063cm−1を有する。
c)  ラピッドスキャンが可能である。
d)  光束中心部を損なうことなく測定が可能である。
e)   光出射口として、ICF152のポートを2つ有する。
 尚、潮解性の光学素子を使っている関係で、干渉計は除湿器付きビニールテント内に設置してある。
 図3-1での干渉計の両側にある2つのS型、Z型の光学系はビーム縮小系と呼ばれ、干渉計の光出射口から出てくる平行ビームを、2枚の放物面鏡を使って、5.6:1に縮小した平行ビームにするものである。又、この系はその出射ビームの平行性の調整も兼ねている。
 
 
 
図3-1 BL43IR実験ホール部概略図
 
4.実験ステーション
 当BLには4つの実験ステーションが建設される。これらはX線のBLでいうブランチ型で同時に放射光利用はできない。尚、各ステーションとも検出器として、Siフォトダイオード、InSb、MCT、Siボローメーター等が準備されている。これらの検出器で、このビームラインの使用範囲である0.012〜2.5eV(100〜20,000cm−1)を切れ目なくカバーすることができる。低エネルギー側の測定限界は、集光条件による回折効果に依存しているため、各ステーションが稼動した後に問い合わせていただきたい。

4-1.顕微分光ステーション(写真4-1)
 SPring-8の赤外放射光の高輝度性を利用し、通常の実験室赤外光源では不可能な、10µm程度の空間分解能での顕微赤外分光を行うステーションであり、高圧下での低温・高温の条件下で測定を行うことができる装置も準備している。
 
 
 
写真4-1 顕微分光ステーション
 
 赤外顕微鏡(分光計器製)の主な性能は以下の通りである。
 a)    測定可能波数領域は、500cm−1〜20000cm−1程度
 b)    赤外及び可視光による透過・反射測定が可能
 c)     カセグレン鏡倍率は×8、開口角NA=0.5、カセグレン鏡間の作業空間は100mm
 d)    ダイヤモンドアンビルセル(DAC)内ルビー蛍光のその場測定に対応
 e)    光路全体を窒素ガス等でパージが可能
 f)     偏光顕微鏡としても使用可能、可視光像はCCDカメラにも記録可能
 この顕微鏡のステージ部には通常のサンプルステージの他に、以下の装置を取り付けて測定することができる。
 a)    顕微分光用X-Yマッピングステージ(各軸可動長100mm、駆動最小ステップ幅1µm)
 b)    フロー式クライオスタット(オックスフォード社製、Microstat-He、試料温度範囲 4.2-400K)
 c)     高温用DAC(機械式、〜700℃、〜30Gpa)
 d)    低温用DAC(ガス圧式、10〜400K、〜20Gpa)
 この他にDAC用には測圧システムとして、既にBL10XUで使用されているものとほぼ同じルビー測圧システムが設置された。

4-2.表面科学ステーション(写真4-2)
 表面科学実験ステーションでは、赤外反射吸収分光(Infrared Reflection Absorption Spectroscopy: IRAS)装置を立ち上げている。IRASは、高エネルギー分解能(1cm−1以下)、高感度(0.1%程度の吸着率でも十分にスペクトルを得られる)という特徴をもち、表面吸着種の振動分光に非常に有効な手法である。さらに、BL43IRでは通常の実験室光源では得られない、放射光による遠赤外領域でのIRAS測定手法の確立を目指している。そのために、窓材はダイヤモンドとシリコンを用意し、さらに実験チェンバーの真空を破らずに窓材を交換できる機構を装備している。汎用試料ホルダーに保持した試料は、傍熱加熱とクライオスタットによる冷却(−140- 1000℃)が可能である。
 
 
 
写真4-2 表面科学ステーション
 
 また、本ステーションでは、IRASとの相補的情報を得るために高分解能電子エネルギー損失分光装置(HREELS : LKTech ELS5000)を装備している。その他に、低速電子回折/オージェ電子分光装置(LEED/AES : Omicron SPECTALEED)、また、四重極質量分析装置(QMS : Balzers QMS200)を装備している。
 表面吸着実験に関しては、リークバルブによる吸着ガス導入、また、Kセルによる蒸着が可能である。このように、表面吸着種の振動分光を行うために必要な装備が揃っており、また、遠赤外領域での研究の発展性にも十分対応できるステーションである。

4-3.吸収反射分光ステーション(写真4-3)
 一般的な微小試料についての吸収反射分光実験とともに、放射光の時間構造を利用したピコ秒・ナノ秒時間領域での時間分解分光実験を行う。
 このステーションはその性格上汎用性を重視した測定チェンバーを用意している。干渉計からの平行光は放物面鏡により試料位置に集光される。効率よく反射・吸収光を取り込むため、光は再び放物面鏡で平行光に戻され検出器系に送られる。
 
 
 
写真4-3 吸収反射分光ステーション 
 
 試料室部分の特徴は以下の通り、 

a)    超高真空仕様
b)    アルミハニカム光学台(220×100mm2)上に設置(ビームレベル120mm)
c)     ICF203の六方ブロックで作られているので、実験目的別にフランジを交換可能
d)    He冷凍機(岩谷クライオミニ[M310特型])を標準装備、最低到達温度5.5Kにて反射・吸収測定可能
 尚、この測定チェンバーが干渉計の上流にも設置できるようなスペースも確保してある。
 ピコ秒モードロックチタンサファイアレーザー“Tsunami”3950-LTC(スペクトラフィジックス社製)とそのシステムの基本的スペックを以下に示す。
a)    励起用(種)レーザー:LD励起高出力CWグリーンレーザー Millenia VP
b)    波長可変領域:720nm〜900nm
c)     出力パルス最大時間幅:1ps以上3ps以下
d)    平均出力1W@peak以上(5W TEM00励起時)
e)    繰り返し周波数:SPring-8のRF周波数508.6Mhzの1/6(84.8MHz)であり、その信号に対して同期可能でジッターは3ps以下
f)      レーザー出力のタイミングの遅延時間:0〜2ns以上の範囲で設定可能
g)    ピコ秒パルスセレクター、ダブラー(3980-3S-LTC)を有し、パルスセレクター出力繰り返しは単発から4MHzまで可変可能
レーザーと放射光との同期実験は、
(1)いわゆるポンプ−プローブ法、すなわちレーザーで励起された後の試料の状態をバンチ化された放射光でフラッシュ撮影していく方法
(2)放射光を連続光源として扱い、パルス励起された後の試料の赤外スペクトルの時間変化を、検出器に時間ゲートをかけることにより検出する方法に分けることができる。(1)のポンプ−プローブ法においては、時間分解能はパルス幅で決まる。ビーム輸送系での放射光パルス幅の拡がりを考慮に入れ、約0.5nsecぐらいの時間分解能になると考えられる。レーザーと放射光の時間遅延は、レーザーの同期装置に付属している遅延回路、あるいは外付けの遅延回路により、電気的に行う。よってFT-IRの操作は通常のスキャンモードで行う。ただし波数分解能はあまり高くできない。(可動鏡の移動距離が大きくなり、パルス到着時間の拡がりが大きくなるため。)(2)の測定モードでは、ボックスカー積分器を用いて、検出する信号の時間遅延と時間幅を決める。この方法では、(1)の方法が対象とするよりも遅い現象、すなわちmsec程度かそれよりも遅い現象を対象とする。
 このTsunamiを使った同期実験で11µsec以下の現象を観察する場合は、等間隔406(=2436/6)バンチ運転が(1バンチあたり最大0.25mA)最も望ましい運転となる。現在、これになるべく近い形でマルチバンチ運転ができないか検討中である。

4-4.磁気光学ステーション
 このステーションは最高磁場14Tの超電導磁石を設置し、固体の赤外磁気光学効果の研究を行う。特に、微小な試料や磁区の電子状態を調べるため、顕微分光装置と組み合わせて、赤外磁気光学イメージング分光を行う。このステーションに関しては、現在設計・発注作業を行っている段階である。

5.全体スケジュール
 10月中旬から放射光を使っての本格的な調整に入る予定である。第10サイクルで干渉計までの調整、第11サイクル以降順次実験ステーションを立ち上げるという予定を立てている。
 本誌に掲載されているように、2000年4月からの共同利用に向けての利用実験課題の募集が始まっている。

6.これから
 建設が決まってから10ヶ月、BL41XUの下流の実験ホールに設置された数々の装置と、収納部上部に向かってそびえる“やぐら”を見ると、“いよいよこれからが本番”と身が引き締まる思いがする。
 まずタイトな発注スケジュールの中、正月返上で仕様書を作って頂いた、赤外SGの諸先生方にお礼を申し上げます。又、この62本目のBL建設の為に協力し骨を折って頂いた多くのSPring-8スタッフの皆様方に感謝します。
 現状(99年10月10日)、やっと器ができた(装置がならんだ)ところで、これからいよいよ魂を入れる(実験に耐えられるような放射光ビームに調整する)作業がはじまるわけで、今後ともかわらぬご協力をお願いする次第である。将来、X線用BLに負けない大きな成果がこの赤外BLから次々と出ることを期待してやまない。
 尚、利用実験に関する問い合わせは、現在のBL担当者であるJASRI森脇太郎の方にお願いしたい。

参考文献
[1]R.Lopez-Delgado and H.Szwarc:Opt.Commun.19(1976)286.



木村 洋昭 KIMURA  Hiroaki
(財)高輝度光科学研究センター 放射光研究所 ビームライン部門
〒679-5198 兵庫県佐用郡三日月町光都1-1-1
TEL:0791-58-0831 FAX:0791-58-0830
e-mail:kimura@spring8.or.jp


森脇 太郎 MORIWAKI  Tarou

(財)高輝度光科学研究センター 放射光研究所 利用促進部門
〒679-5198 兵庫県佐用郡三日月町光都1-1-1
TEL:0791-58-2750 FAX:0791-58-2752
e-mail:moriwaki@spring8.or.jp
 
SPring-8 User Experiment Report No.3 (1999A) が発行されました。入手ご希望のかたは、以下のSPring-8のホームページからお申し込み下さい。
[利用報告書申込票ページのURL]
http://www.spring8.or.jp/JAPANESE/user_info/cgi-bin/ex_repo_appl.html

この冊子は、1998年11月から1999年6月までの利用期間(1999A)に行われた成果非専有(成果公開)利用研究課題の利用報告書(英文)をまとめたものです。共用ビームラインを利用した課題274件、および専用ビームラインを利用した課題33件の報告が掲載されています。なお、以下のホームページに、この報告書をPDFで供給する予定です。
[文献情報(User Experiment Report)ページのURL]
http://www.spring8.or.jp/ENGLISH/user_info/user_ex_repo/



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[ - Vol.15 No.4(2010)]
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