リング棟生物試料準備室利用上の注意
1.目的
生物試料を用いた放射光実験のための準備室です。生物試料調製以外の目的でのご使用はご遠慮ください。
2.安全
2a.一般的事項
- SPring-8の諸規則には厳密に従ってください。
- 準備室の利用に先立ち、最寄りの非常出口と消火器の所在を確認しておいてください。
- 重大事故(火災、怪我)の場合は部屋の電話機を用い、正門守衛所(内線119)まで連絡してください。その他の安全にかかわることは、安全管理室(内線2200)まで連絡してください。救急箱は、D2, D3の実験ホール入り口にあります。
2b.廃液
- 流しは実験排水系です。廃液は成分に関係なく原液・一次洗浄水・二次洗浄水は流すことができません。また重金属を含む廃液・洗浄水は一切流せません。
- これらの廃液が発生した場合は指定のポリタンクに保存し、施設管理のノートに記帳してください。
- 外来のユーザーの方は、ビームタイム終了時にお持ち帰りください。
- 万一これらの液を流してしまった場合には直ちに安全管理室(内線2200)に連絡し、指示に従ってください。
2c.有機溶媒
有機溶媒は、この部屋では使用できません。ドラフトが完備された他の準備室(医学利用棟生物試料準備室など)をご利用ください。
2d.液体窒素・超低温冷蔵庫
- 講習を受けていない方は、液体窒素を使うことはできません。
- 超低温に冷却されたものを素手で扱わないで下さい。特に超低温冷凍庫の物を出し入れするときはご注意ください。超低温用の手袋(青色)を用意してありますのでご利用ください。
3.機器使用上の一般的な注意事項
- 使用の前に部屋に備付の取扱説明書を熟読してください。
- 機器の使用法に関するサービスは致しません。故意または重大な過失により機器を損傷したり紛失した場合は弁償して頂きます。
- ドラフト、純水製造システム、遠心機、分光光度計は使用ログをつけてください。
- 機器に異常を生じた場合には後続ユーザーの使用を禁じるメモを残すとともに管理責任者(3884)に連絡してください。
4.消耗品
- 消耗品(ピペットチップ等)は各自ご持参ください。部屋に少量の消耗品がありますが、これらは緊急用ですので、くれぐれも当てにされないようお願いします。
- 試料、薬品等に直接触れる消耗品を扱う際にはプラスチック手袋の着用を励行してください。
5.物品の保存
- 超低温冷凍庫、冷凍冷蔵庫に試料、試薬等の物品を保管することができます。この際物品に氏名と連絡先を記したラベルを貼ってください。
- 準備室に保管(ロッカー中を含む)または放置された物品の損失・破損に関して、管理責任者は一切責任を負いません。
- 外来のユーザーの方は、ビームタイム終了時にお持ち帰り戴きます。管理責任者に不明の物品は処分することがあります。
6.実験動物、微生物を用いた実験、遺伝子組換え実験
- 当面、リング棟生物試料準備室でこれらの実験・試料調製はできません。
- SPring-8内でこれらの実験・試料調製をしたい方は、所定の様式により事前に計画書を提出し、該当する所内委員会の承認を受けた後に指定された場所で行ってください(実験動物、微生物実験、遺伝子組換え実験)。
7.ガラス器具等の洗浄
使用したガラス器具、薬匙、攪拌子等の洗浄は次の手順に従ってください。
- 器具内に残っている薬品をポリ容器(純水製造機の下に備付のタンクの中で、該当する内容物のもの。外来のユーザーの場合は持参のもの)に捨てる。一次・二次洗浄水も同様。
- 自分自身の手を石鹸で良く洗う。
- 備付の洗剤とスポンジまたはブラシを用いて内外をよく洗浄し、水道水できれいにすすぐ。特に蛋白系の汚れは落ちにくいので、念入りに洗浄すること。
- 20Lポリタンクの純水で内外をよくすすぐ。
- 10Lポリタンクの超純水(少量でよい)ですすぐ。
- よく水を切り、純水製造機のある机の左の乾燥用キャビネットか、バスケットカートに、開口部が下側になるように置く。乾燥後、水滴の形の汚れが残る場合は洗浄が不十分なので、2)に戻る。
ポリタンクの水が少なくなったとき、または少ないのを発見されたときは純水製造システムより補充しておいてください。
ガラス器具に欠けがある場合は、怪我の原因になりますので躊躇なくガラス用ダストボックスに捨ててください。
8.廃棄物の扱い
外来のユーザーの方の持参されたものは、実験終了時にお持ち帰り頂くことになっています。
実験廃棄物の廃棄方法が変わりました。実験廃棄物は以下のように分別し、指定された容器に廃棄してください。
- 可燃性実験廃棄物。廃液の付着したワイプ、ウェス、プラスチック製品(ピペッターチップ、エッペンチューブ、ディスポビーカーなど)。容器内の廃液はなるべく取り除いてください。
- ガラス類(ディスポの駒込ピペット、パスツールピペット、キャピラリー、割れたビーカーなど)。ただし空の試薬瓶はメーカーに戻しますので、一緒に捨てないで下さい。
これらの実験廃棄物用容器に、一般廃棄物に当たるもの(例えばエアキャップなど)をくれぐれも投棄しないようにしてください。これらは一般廃棄物用のポリ製大型ごみ箱に投棄してください。
9.清掃
使用後は清掃を心がけてください。実験机の上、特に天秤やその周囲を清浄に保ってください。また実験机の上にキャピラリーが散乱していることがありますが、怪我のもとになりますので、このようなことがないようにしてください。
10.ユーザー用ロッカー
外来のユーザーの方が実験器具等を一時保管できるロッカーを設置しましたので、ご利用ください。ロッカーの利用期間は原則としてビームタイム中及びその準備期間に限ります。実験終了後は速やかに空けてください。食品・飲料の保管はしないで下さい。ビーム停止期間中に残っている物品は処分いたします。
このロッカーは外来ユーザー優先とさせて頂きます。スタッフの方が長期間物品を保管されることはご遠慮ください。
11.その他の一般的な注意
11a.物品の持ち出し
部屋にある物品は持ち出し禁止です。やむを得ぬ理由で持ち出す場合は持ち出し期間中、必ず氏名、持ち出し先、持ち出し期間を書いたメモを残してください。
11b.一般的マナー
最近利用者の数が増加し、複数のグループが同時に準備室を使用することがあります。実験机の面積は限られていますので1グループで広い面積を占領しないで下さい。また個人の持ち物は所有者を明示しておかないと、備付の物品と勘違いされる恐れがあります。しばらく作業する必要のない持ち物は、なるべくロッカーに保管してください。
退室する際には使用した器具等が使用前の状態に戻っていることが原則です。ガラス器具等を使用した場合は充分洗浄し、薬品等をこぼした場合はきれいに清掃しておいてください。部屋にあるガラス器具等がクリーンかどうかは前ユーザーの洗い方如何ですので宜しくお願いします。
他の利用者の迷惑になる行為(例えば部屋の空調を極端な低温に設定するなど)はご遠慮ください。