詳細:成果公開優先利用課題
成果公開を前提とした利用課題で、一部簡略化された審査(研究手段としてのSPring-8の必要性、実験の実施妥当性、技術的実施可能性および安全性の審査)のみを経て、ビームライン毎に定めた上限のシフト数まで優先的に利用できる課題です。利用にあたっては、優先利用料の支払いが必要となります。課題募集は年2回または年6回で、ビームラインにより異なります。また、有効期間1年間かつ複数ビームライン利用可能な成果公開優先利用課題(1年課題)をA期のみ募集しています。
2025A期より、「民間企業」もしくは「産業界に準ずる機関」*に所属する申請者を対象に成果準公開利用制度が新設されました。
*公設試験場、および民間企業からの委託試験・研究を主な事業とする財団/社団法人を指します。
応募資格
- 日本国内に法人格を有する機関(大学、民間企業および公的研究機関など)に所属している方
- 「科学技術・イノベーション基本計画」等、国の方針(政策)に即した研究を行うこと(科研費などの競争的資金による研究も含まれます)
- 放射光を利用するにあたって放射線作業従事者登録が可能である方
- 成果公開優先利用同意書の同意事項に同意し、所定の期日までに提出いただける方
審査について
研究手段としてのSPring-8の必要性、実験の実施妥当性、技術的実施可能性および安全性を審査します。詳しくは、「放射光共用施設の利用研究課題選定に関する基本的考え方」をご覧ください。優先利用枠を超えるシフト数の応募があった場合には、SPring-8利用研究課題審査委員会にて総合的に判断のうえシフトを配分します。
1年課題に応募された利用課題について、審査の結果、シフトが配分されなかった場合は、自動的に通常の成果公開優先利用課題として重ねて審査されます。
優先利用枠について
成果公開優先利用課題(1年課題を含む)および成果専有課題をまとめて優先利用とし、その優先利用枠(配分可能シフト)は、ビームラインごとの利用時間の40%を超えない枠とします。ただし、理研ビームラインの優先利用枠は、各共用供出利用時間の50%となります。
なお、成果公開優先利用課題においては、1研究グループあたりの優先利用枠の上限目安は、ビームラインごとの利用時間の20%程度となりますのでご留意ください。また、1年課題は、ビームラインごとの利用時間の10〜15%程度を上限とします。
1年課題について
[特 徴]
・有効期間1年間(連続するA期・B期)
・複数ビームライン利用可能
・申請受付は毎年度A期のみ
[備 考]
・採択された課題は、利用期およびビームラインごとに個別の課題番号が付与されます。
・利用課題実験報告書は、利用ビームラインごとに、A期・B期それぞれの利用研究課題終了後60日以内に提出してください。
・利用料金は通常の課題と同様、実験日程終了の都度、ビームタイム終了届に基づき請求されます。
利用料金
※ 1シフト=8時間。配分シフトが時間単位の課題の定額分料金は時間単位となります。
- 液体ヘリウムの使用がある場合は、消耗品実費負担(従量分)として、使用量に応じて請求させていただきます。
利用料金(2025A期〜)
※ 1シフト=8時間。配分シフトが時間単位の課題の定額分料金は時間単位となります。
- 液体ヘリウムの使用や試料調製サービスの利用がある場合は、消耗品実費負担(従量分)として、使用量/利用量に応じて請求させていただきます。
応募締切
年2回
年6回
A第Ⅰ期 | 一般課題等の締切の約2週間前(第II期分、第III期分の締切は、一般課題等と同じ) |
B第I期 | 一般課題等の締切の約2週間前(第II期分、第III期分の締切は、一般課題等と同じ) |
利用研究課題申請書下書きファイル